| | 
| 足立武志 |  | 
  公認会計士、税理士、ファイナンシャル・プランナー(AFP) 株式会社マーケットチェカー取締役 1975年生まれ 神奈川県出身
 一橋大学商学部経営学科卒業。資産運用に精通した公認会計士として、執筆活
動、セミナー講師等を通じ、個人投資家が資産運用で成功するために必要な知識や情
報の提供に努めている。主な著書に、『知識ゼロからの経営分析入門』(幻冬舎)ほか多数
 |  | 
 | 
| 足立武志の「中長期投資家のための“超・実践的”ヒント集」 |  | 今から買っても良いのか?04月12日
  先週末(4月10日)、日経平均株価は一時3ヶ月ぶりに9,000円台にまで上昇しました。また、個別銘柄をみても、3月10日付近の安値から株価が2倍、3倍になったものも多くみられます。コメント投稿
 こんな中、多くの個人投資家はこの上昇局面にうまく乗れていないようで、「乗り遅れた」と焦っている人も非常に多いのではないでしょうか。
 でも、日本の株式市場は下落基調がこれまでずっと続いているのですから、今回の上昇局面に乗れなくて当然です。
 
 では、今のこの局面から果たして買っていってもよいのでしょうか?筆者はここから新規に買っていくのにはリスクが高いと感じます。
 
 日経平均株価の25日移動平均線からのプラスかい離率は10%超え、東証1部上場銘柄の25日騰落レシオは120%超えとなっており、短期的な過熱感が非常に高まっている状態です。
 通常、このレベルまで過熱感が達すると、近い将来に株価は反落・調整の局面に入ります。時には、過熱感が高まっている中、さらに上昇する局面もありますが、それは10年に1回程度です。
 万が一、今回の上昇局面がその10年に1回のものだったとしても、このままどんどん株価が上昇を続けるということはありません。必ずどこかで調整局面がきます。
 
 今は市場全体に楽観的な空気が漂っていますが、これが1日で一気に悲観モードにひっくり返ることは、今までに幾度となく繰り返されてきました。運悪く、上昇基調を続けていた株価が反落する直前に買ってしまえば、あっという間に買値から20%、30%も下がってしまうことは日常茶飯事です。
 
 また、今回の反発は、空売りの買戻しが原動力となっており、買戻しが一巡した後に再び株価が下落基調に戻る可能性も否定できません。
 
 したがって、個人的には以下のような投資行動をとるべきではないかと考えます。
 ・デイトレードでない限りは、過熱感が高まっている現時点からの買いはできるだけ慎み、今後やってくる調整局面での押し目買いを狙う
 ・どうしても今の段階で少し買っておきたいのであれば、上昇率がまだそれほど高くない銘柄を狙う(買った直後に株価反落局面がきても、相対的に損失が少なくなる可能性が高い)
 
 株式市場が過熱圏に達しているにもかかわらず、積極的に買い向かえば、仮に今回はうまくいったとしても、長い目でみれば、失敗の可能性が高い方法です。焦って飛びつかない方が賢明でしょう。
 
 ↑ページのトップへ
 
 |  | 
 
 |  |