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著者 小澤政太郎
A5判 187頁
定価 本体2,800円+税
2006年08月14日発売
ISBN4-7759-9036-5 C0033
サヤ取り(スプレッド)とは
単なる価格の上げ下げではなく
関連する価格の「値幅」から収益を上げる
究極の低リスクミドルリターン投資法である
個人でもできるFXの裁定取引
例えば、ユーロ/円とユーロ/ドルなど
外国為替の相関関係を利用した「低リスク」売買で
「スワップ金利」だけでなく
「為替のサヤ」も狙っていく投資手法
それが「FXキャリーヘッジトレード」だ!
はじめに
「FX(外国為替証拠金もしくは保証金)取引で安定的に利益を出すことは可能 か?」
という問いに対し、私は自信を持って答えます。「可能である」
本書は、私がこのような自信を持つまでに至ったFX投資法について解説したも のです。これから紹介するこのFX投資法は、おそらく他に類を見ないようなアプ ローチから分析された手法でしょう。
私はこの手法を「FX Carry Hedge Trade=FXキャリー・ヘッジ・トレード」と 名づけ、専用の分析ツールも開発しています。ぜひ、このFX Carry Hedge Trade のことを多くの方に知っていただきたいと思い、ペンを執りました。
投資の不思議
私は大学生のときに公認会計士の第二次試験に合格し、卒業してからは会計事 務所や監査法人で、主にIPO(新規株式公開)にかかわる業務に携わっていまし た。専門にIPO業務を選んだのは、しばらく修行を積んでからITベンチャー企業 にIPOのプロジェクトリーダーとして入社し、がっぽりストックオプションや公 開前の株式割当などで稼ぎたい、という目標があったからです。そんな折、あるゲームソフトメーカーの社長と知り合う機会があり、「公開準 備に入るのでIPOプロジェクトのリーダーとして来てもらえないか?」という話 をいただきました。私にとってはまさに「渡りに船」。二つ返事で、その会社に 転職しました。
そして入社から1年ほどたったころ、ある程度会社の業績も順調に推移し、公 開業務も円滑に進んだため、公開予定日が決まりました。2001年9月下旬です。 そう、2001年9月といえば、ニューヨークの世界貿易センタービルに旅客機が 突っ込んだ、思い出すのも忌まわしい「同時多発テロ事件」が起こったときで す。テロ事件が起こった9月11日はブックビルディング(公募株を買い付ける申 込)の真っ最中。そのような世界的大事件が起こっているときにブックビルディ ングに応募する人はなく、ほとんど申込がありませんでした。私たちは9月公開 を断念し、予定を延期せざるを得なくなります。
結局、翌年1月に公開を果たしたのですが、そのときは別の意味で尋常ではあ りませんでした。公募・売出株式数の「100倍超」という、とてつもない数の申 込があったのです。1株当たり60万円ちょっとだった公募価格は、公開初日の初 値で150万円を上回る価格をつけました。
このとき私はつくづく実感したのです。「相場というものはワケが分からない ものだなあ……」 全く同じ会社の株式です。ところが、たかだか4カ月の違いで、 ブックが積みあがらず、値段もつかないときもあれば、公募・売出株式数の100 倍を超える申込があり、公開初日で公募価格の3倍近くの値段がつくときもある ……。
これが初めて「相場」に興味を持ったきっかけです。このときから真剣に投資 の研究を始めました。
FXとの出会い
最初に関心を持ったのは個別株でした。しかし、あまりにも銘柄数が膨大なた めくじけてしまい、日経225株価指数(日経平均)に連動する投資信託や日経225 株価指数先物を研究するようになりました。日経225株価指数には、先物だけでなく、オプションもあります。どちらもレ バレッジ(テコ効果のこと、後ほど解説します)が非常に高いため、まさにハイ リスクならではの「手に汗握る」経験をしたこともあり、一時期かなり熱心に売 買をしていました。興味が講じて、日経225先物・オプションのトレーダーであ るTさんに監修をしていただき、「SimpleChart」というソフトを制作してし まったほどです(この「SimpleChart」は我ながら良い出来栄えだと思っていま す。一般にも販売しておりますので、ご興味がありましたらホームページ 「http://simple-chart.com」をのぞいてみてください)。
投資に対する私の興味は募る一方で、ついには2004年、投資に関するビジネス を展開しようと、株式公開を果たしたゲームソフトメーカーを辞め、新しく自分 の会社を興しました。今後、日本では所得格差が確実に開いていくことでしょ う。「近い将来、日本の全人口の1%は年収1億円以上だが、99%は年収300万 円以下になる」と主張されている方もいるくらいです。そこまで極端になるかは 分からないにしても、所得格差が開いていくのは間違いないと確信しています。
所得の少ない方たちが生活に追われ、資本主義経済の根幹を支える金融市場か ら身を引いてしまうのは、非常に好ましくない状況であると考えています。金額 的な市場規模も重要ですが、参加者の絶対数も市場の適正化に大きく役立つと信 じているからです。私はビジネスを通じて、金融市場への参加者を増やし、金融 市場の適正化を促す一方で、所得の少ない方たちが金融市場を通して勝ち組に転 換していけるようなお手伝いをしていきたいと考えています。
さて、こうして起業したときに目に入ったのがFX取引でした(「なぜFXなの か?」は本論で述べたいと思います)。そしてFXをいろいろな角度から研究して いるうちに、かなりの好成績が期待できる投資手法「FX Carry Hedge Trade」を 生み出したわけです。
FX Carry Hedge Tradeによる投資は、正直なところ、先ほど述べた先物やオプ ションのように手に汗握る投資と比較すると「面白み」には欠けています。しか し、より安定的な利益を期待することが可能です。自分ではかなりの大発見だと 思っています。
FX Carry Hedge Tradeによる投資手法を簡単に実践するため、専用のシステム も開発しました。もともとは自分たちで利用するために作ったものですが、現在 では一般にも販売しております(http://carry-trade.com)。 ただし、本書を通読していただき、FX Carry Hedge Tradeに関しての理解を深 めていただければ、このシステムを利用しなくても実践は十分可能です。本書に は、FX Carry Hedge Tradeシステムの画面写真が多く出てきますが、これはでき るだけ分かりやすく解説をするために使用しているにすぎません(もちろん、開 発者の自負として、専用システムを利用していただいたほうが、分析作業が随分 楽になるので、利用料金分の価値は十分にあるはずと確信しています)。
正直なところ、私はどちらかというと「投資センス」に欠けているように思い ます。しかし、そのような私でさえ、FX Carry Hedge Tradeを実践してからは、 損失を最小限に抑えながら利益を積み重ねられるようになりました。したがっ て、投資センスのある方が本書の内容を参考にしていただければ、相当な利回り での運用ができるはずです。
FX Carry Hedge Tradeとは、為替の相関関係を利用して「スワップ金利」だけ ではなく「為替のサヤ」も狙っていく投資手法です。これだけの説明では、初心 者の方には、なにやらさっぱり分からないかもしれません。しかし、FX取引の基 本から丁寧に解説していきますので、FX取引が初めての方でも十分理解できる内 容になっていると思います。どうぞ最後までお読みください。
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はじめに
投資の不思議
1.FX取引のポイント
2.FX取引の優位性とは
3.FX Carry Hedge Trade
相関関係とは
1.順位相関の検証 2.逆相関の検証 3.FX Carry Hedge Tradeの骨子 休むも相場 |
第4章 スプレッドのテクニカル分析 1.テクニカル分析とは
2.単純移動平均線
3.指数平滑平均線
4.ボリンジャー・バンド
5.ストキャスティックス
6.乖離率
7.MACD
8.RSI
9.テクニカル指標の組み合わせ
10.損切りの重要性
(1) 通貨ペア間の相関関係を調べる
資料
1.順位相関通貨ペア
2.逆相関通貨ペア |
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